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Reiko
Takayama

4/16-5/15 日誌(たかやま)

  • 執筆者の写真: たかやま
    たかやま
  • 6 日前
  • 読了時間: 6分

更新日:4 日前



4月16日、京都でバイクと衝突して救急車で病院に運ばれた。なにが起きているのか理解ができず気が動転した。全身検査をしてその日のうちに帰れたけど、両足と両手に傷を負って歩行が困難になった。翌週には「4月の水性演劇部」があるから、開催できるのかとても不安だった。「ダメそうだったら中止にしていいから」と前澤さんに言われたけど、椅子に座って指示を出すだけとかすれば、なんとかなるんじゃないかと思った。



4月21日、水性演劇部当日。痛み止めを飲んでゆっくりゆっくり歩きながら水性に辿り着いた。この日の参加者はさちえさん、さわこさん、テイさん、そうまさん、初参加の坂本さん、渡辺さん、伊藤さん、それと5月7日に一緒にライブをする遠藤ふみさんの8人。見学者には大石さん、宮村さん、宇宙くん。みんな古くからの知り合いで、開催できて本当によかった。


- ほとんど初対面にもかかわらずチームワークが抜群によい。わたしの出したアイデアに、「あーなるほど じゃこうしましょ!」「ならこっちじゃないですか?」などなど、シーンがどんどん面白くなっていって、発表の上演順を決めるとき (ああ、これはすごいことになりそう...) と思った通り、ちょっと、ほんとに、これはすごい、、、という素晴らしい作品になった。この作品は簡単に更新できないかもしれない(たいへんだ)。


- 始まりから終わりまで、わたしは体の痛みを忘れていた。事故後初めて、自分が生きていることを強く実感できたし、ずっと演劇と生きてきたこと(わたしと演劇のややこしい関係についてはいつかまたどこかで)、そのことを思い知ってしまって何度も泣きそうになった。




4月22日、昨日見学に来てくれた宮村泰朗さんが講師を努める創形美術学校へ、生徒さんたちが授業の一環で水性演劇部のロゴを作ってくれることになったから。駅からの道のり、階段の登り降りで足が痛んで着いた時にはヘトヘトになってしまった。職員室で松本力さんにばったりお会いした。なんとかやってますっておっしゃっていたけど、お元気そうな姿がみれて本当によかったホッとした。


- 授業では水性演劇部の説明の前に、わたし自身の活動やこれまでの作品についての話をした。半分以上の生徒さんが話半ばでうとうとしていた。わたしの話は面白くないので仕方ないにしてもその堂々とした感じに清々しさと時代を感じる。それでも興味を持って話しかけてくれた生徒さんもいて、ロゴ期待してますね。




4月26日、夜、西荻窪のUENで遠藤ふみさんとリハーサル。UEN、むかーし友達のリハを見たりで何度か来たことがある、部屋が変わってないことがうれしかった。二人でやるパフォーマンスを軽く合わせた。最近ずっと喉が痛くて咳き込んでばかりいたけどやってみたらできた。遠藤さんは「わたしはなんでも大丈夫です」と言ってくれた。本当にそうなんだと思える人はあまりいない。安心してやらせてもらおうと思う。世界中のビールが飲めるらしいお店でご飯を食べる。わたしはバインミー遠藤さんはフォー、ふたりともジュースを頼んだ。初めてゆっくり話しをした。




わたしは中学生のときカラックスの映画をみて映画監督になりたいと思い、なぜか俳優になってしまった。あいかわらず映画監督になりたいけど、もう遠いかな、いつかもう一度チャンスくるかな。



5月3日、Soundwalk Collective & Patti Smith パフォーマンス『CORRESPONDENCES』at 初台オペラシティ。これまた10代の時から聴いている大好きなパティ・スミス。 パティの声・言葉のシャワーを浴び続ける70分間圧巻パフォーマンス。美しく発光する光のような人だった。帰り道、もっとアナーキーだパンクだ!とか叫びながら帰った。

Soundwalk Collective が音楽を手がけた、写真家ナン・ゴールディンの生涯とオピオイド鎮痛剤の製造者サックラー一族への抗議活動を収めたドキュメンタリー映画『美と殺戮のすべて』こちらもすばらしいのでぜひ見てほしい。



5月5日、「5月の水性演劇部ワークショップ」。今月もたくさんの参加者(創美の生徒さんも2人来てくれた)、そして見学に垣谷さんとワワフラミンゴ鳥山フキさん、これまた何年ぶりかしら。


- まだ先月の作品のことが思い出されるけど、一旦全部忘れて今ここにいるメンバーで、今できる作品を作ることに集中する。今日はこどもの日ということもあって?子どもになったりお葬式があったり、失くしものが続いたり、個々の持つ人柄が垣間見える個性的な作品になったと思う。みんなほぼ出ずっぱりだったけど見学者さんに最後のブラッド・ピット登場までしっかり見届けてもらった。


- 演劇はフィクションかもしれないけど、ここに居るわたしたちはフィクションではないから、たった一回しかないこの日、この時間に作られる演劇を、その人として生きて演じてほしいと思ってる。二度と戻らない時間を、一緒に過ごしたことを、一生忘れられないものにしたいと思っている。





5月7日、試聴室に向かう電車の中でひどくナーバスになる。いつもいつも『はたちが反戦』の前は、緊張して吐きそうになる。今すぐ逃げ出したくなる。水性演劇部では誰でも参加できる・楽しむことができる演劇を作っている。だけど自分の作品はいつも苦しんでいる。演劇が怖くて怖くてたまらない。なんかもう演劇に取り憑かれてる、、と笑ってしまった。


- 遠藤ふみさんとのライブは、この数年で一番楽しかった気がする。ふみさんが隣にいるとわたしはとても強くなったような気がして、まるで全部一人で背負わなくてもいいんだよとわたしのことをまるっと包んでくれてるようだった。ふみさんはお母さんのような人だ。きっとわたしだけじゃなくて一緒にやる人はみんなそう感じるんだと思う。ふみさんすごい。


- 客席に水性演劇部のみんなの顔がたくさん見えた。とても勇気をもらった。来てくれてほんとうにありがとう。


- 小山さん嶺川さん宇宙くん、前澤さん、ふみさん、わたし、根津さんが買ってくれた和菓子を食べた。別れがたくて写真を何枚も撮りあって、いつまでも続けばいいのにと思うこんな夜は久しぶり。前澤さんがとてもよかったと言ってくれてうれしい。


- 4月のワークショップに参加してくれた坂本さんから『水性演劇部の月誌』がメールで届いた。とても丁寧に、ここに来るまでから家に帰って眠るまでのことが書いてあって、読みながら救われるような気持ちになった。ありがとうございます。




5月15日、阿佐ヶ谷でふみさんと嶺川さんと待ち合わせて阿佐ヶ谷mogumoguへ、6月6日のライブの下見、突然のお願いにも関わらずスタッフの方はとても親切に中を見せてくれた。 壁一面にライブのチラシが貼ってある。音楽と演奏者への愛が伝わってくるすてきな場所だった。喫茶店、八百屋、たこ焼き屋とはしごしながら話をした。わたしたちのバンド名は「わに」そしてタイトルは『わにの舟出』に決まった。わにはどこに向かうのか。いざ出航!

* ArtDJ#1/日にち・6月6日(金) /時間・19時スタート /料金・1500円+1ドリンク /場所・阿佐ヶ谷mogumogu /出演・沖啓介小林晴夫関川航平、わに( 、遠藤ふみ、髙山玲子、嶺川貴子)



 
 
 

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