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Reiko
Takayama

12月オープンクラブの立ち会い。そしてタイトルたち。

  • Hideto Maezawa
  • 2月4日
  • 読了時間: 3分

12月は発足半年を記念して「水性演劇部のオープンクラブ」と題し、これまで参加してくださった部員(一度参加したら部員です!)の皆さんと共に、WSを公開してみました。


やることは普段通りですが、どのような方が観に来くるのだろう?部員のみんなも緊張感もあるだろうから同じことが出来るだろうか?、客観的に見てどういった感想を抱かれるのだろう?

と、不安もありましたが水性演劇部らしく「お客さん」と「部員たち」という扱いもすぐに溶け合い、ベテランの俳優さんも全くの未経験者も、結局はほぼほぼみんなで境界なく「演劇」をやっていました。ふらっと見に来てくれた人がそのまま参加して演劇やっている。水性演劇部で目指していたことです。

そんな敷居の低さと門戸の広さは危なっかしいところもあるけれど、参加者にも恵まれ、このWSの趣旨、参加者さんをしっかり信頼し、期待を寄せ、試みてみて確かに成立可能だと手応えのあった半年の成果だったと思います。


ただ、完全に混ざっちゃったので笑、全くの客観的な視点でどう見えてるのかは今後知りたいな、ってとこでもありました。私も立ち会い人という立場で写真なども撮っていますが、客観的な立場というより、主催側の立場だったり参加者になったりすることも多く、現場の中に入っているので、もう一つの批評的な視点も今後の課題でしょうか。


ともあれ、内容はいつもの通り。体操して、1人ずつ話してみて、それをみんなでやってみる。最後に順番を決め、並べて通してみる。そこに何かが生まれ、その日ばかりで終わっていく。変わらずでした。

終わった後、交流の時間を少し過ごし、6ヶ月間順調に手応えを持って続いたことに安堵しました。次の半年はどうなるだろう。


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あと、個人的に感慨深く思ったことを一つ。

今回はこれまで話され演じられた各エピソードのタイトルを掲示しました。毎月、最後に通す前に「お品書き」のように、その日のエピソードに対してタイトルをつけ、参加者の誰かが記してくれた様々な筆跡の「タイトルたち」が並びました。

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たくさんの「ちょっとしたこと」もこんな風にタイトルが残ると、すぐにハッキリ思い出せるものも、よく思い出せないものもあるけれど、どれも何らかの思い出やその演劇の感触が残っていることを感じました。

私は長く写真をやっているのですが「撮影することは命名することに似ている」と感じたことがありました。出来事に対して、何気なく写された(名付けられた)人やコトやモノでも、その記憶や思い出を呼び起こし、さまざまな感情が湧きあがったりします。

もちろん例えば派手な煽り見出しや、ラベリングという言葉なんかもあります。写すという行為にももちろん危険なものがあり(ちなみにこのワークショップの写真は参加者に許可を頂いてます)、タイトルをつけることや写してししまうことの功罪があることは確かでしょう。

けれど、このさまざまな筆跡で書かれた「タイトルたち」を眺めると、その日誰かが差し出してくれた小さなエピソードとバタバタと演劇にしようとした姿たちの景色が蘇りました。演劇部で撮影している写真の記録とは異なる感触を想起させるものがありました。

このWSの副産物ではありますが、どれほどささやかで小さなものでも、名付けえぬ程ではない日常、写すほどのものではない日常などないんだと感じました。


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